【北京21日志村治】北朝鮮の金正日総書記と中国の唐家セン国務委員の会談について、中国が二十日に関係各国に説明した内容が判明した。金総書記は、二回目の核実験をしないとは明言せず、「非核化は金日成主席の遺訓だ」との表現で一九九二年の南北非核化共同宣言を順守する立場を表明。続けて「金融制裁の解除について米国の出方を見守る」と述べ、間接的な表現で、米国の対応を見定めるまでは二回目の核実験を行わないとの考えを示唆した。対北朝鮮外交筋が明らかにした。
中国政府はこうした発言を「当面は二回目の核実験に踏み込まない」と判断し、関係各国に伝えた。事態悪化の回避を最優先したい中国や、これまで太陽政策を取ってきた韓国は、二回目の核実験を実施しないシグナルであり、六カ国協議再開につながる可能性があると評価。
しかし、日米両国政府などは、即時の六カ国協議復帰と核実験の停止について明確に発言しておらず、従来の北朝鮮の姿勢と変わらないと認識。中国の説得工作は「失敗だった」(日中関係筋)とみている。
また、金総書記は米国の金融制裁に関して、従来要求していた「制裁の完全解除」から「制裁の解除」に表現を弱めた。関係筋は「米国の金融制裁のダメージが相当大きくなっている証拠だ」と分析している。
一方、唐国務委員は今月九日の核実験について「目にしたくなかった」との表現で不快感をあらわにし、強く非難した。
南北非核化共同宣言は、韓国と北朝鮮が朝鮮半島非核化を目指すことで合意した宣言で、核利用を平和利用に限定し、核燃料再処理施設やウラン濃縮施設の保有も認めないことを盛り込んでいる。
2006年10月22日
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