北朝鮮が9日に実施した核実験の威力について、政府機関と専門家らの間で評価が分かれている。しかし、たとえ爆発の威力が小さい核兵器とはいえども、恐るべき破壊力を持っているという点では異論がない状況だ。
◆小規模爆発
国家情報院はこの日の情報委員会報告を通じ、「通常、1キロトンの核実験の場合、地震の規模がマグニチュード4.0程度になる点から見て、1キロトン未満の小規模核実験を行ったものと推定されるが、もう少し詳しく分析する必要がある状況」と説明した。
1キロトンとは、TNT火薬1000トンが爆発するのと同じ威力であるため、この日はTNT火薬1000トン以下の爆発が起きたということになる。パキスタンやインド、中国の場合は、通常数十から数百キロトンの核実験を行い、マグニチュード4.5から6程度の地震波が感知されている。なお、日本の広島には14キロトン、長崎には21キロトンの威力を持つ核兵器が投下された。
地震波を探知、分析した韓国地質資源研究院側は当初、北朝鮮の核実験の規模を0.4から0.8キロトンと推定したが、午後になって「最少0.8キロトン以上」に上方修正した。ただし、北朝鮮による9日の核実験がたとえ小規模なものであったとしても、1977年に裡里駅でTNT火薬60トンが爆発し、中心部の70%が焦土と化した時の10倍以上の威力を持っているのは確かだ。
しかし核実験の衝撃波は、地下の岩盤などを通じて伝わることから、実際の威力より相当弱く測定される可能性もあるため、北朝鮮の核実験の規模が実際には1キロトンをはるかに上回る可能性もある。
延世大地球システム科学科のホン・テギョン教授は「今回の核実験の地震波は、東海(日本海)の海底地盤を通じて韓国の地震観測所に伝わったと見られるが、海底地盤は大陸よりも衝撃をさらに緩和させる。そのため、正確な核実験の規模を把握するためには、もう少し精密な分析と資料が必要になる」と指摘している。
◆ソウル上空で爆発すれば18万人から62万人が死亡
北朝鮮が保有していると見られる10から20キロトンの核兵器がソウルなどの大都市地域で使用された場合、衝撃的な結果がもたらされる。
米国防総省および米中央情報局(CIA)などが1998年に秘密裏でシミュレーションした結果によると、広島に投下されたものと同等の15キロトンの核兵器がソウル龍山の国防部庁舎500メートル上空で爆発した場合、62万人の死者が出ると推定された。さらに、爆心地から半径150メートル以内のあらゆる物体が一瞬で蒸発し、1キロ以内の地域ではほとんどの物質が溶けてしまうという。
また、これより威力が小さい10キロトンの核兵器がソウル上空で爆発した場合でも、最少で18万人の死者と16万人の負傷者を出すと、米国防総省傘下の国防脅威削減局(DTRA)は分析している。
◆テポドンミサイル発射試験場付近で核実験
国家情報院は情報委員会報告を通じ、「核実験が行われたのは北緯40.81度、東経129.101度の地域で、咸鏡北道金策市から15キロ程度離れたサンピョン里付近と推定されるが、咸鏡北道吉州郡豊渓里地域や咸鏡北道花台郡地域である可能性も排除することはできない」と説明した。
当初、国情院はこの日午前、咸鏡北道花台郡舞水端里にある標高360メートルの山の地下に存在する水平坑道で核実験が行われたものと判断されると発表したが、同日午後遅くになってから金策市サンピョン里地域に修正した。特に米国は、核実験場をこれまで最も有力視されてきた吉州郡豊渓里と推定しており、韓米両国の間で見解の差が生じている。
金策市サンピョン里地域は、吉州郡豊渓里から南側に51キロ、今年7月5日にテポドン2号ミサイルを発射した咸鏡北道花台郡舞水端里のテポドンミサイル発射場から西側に48キロ離れた場所にある。また、当初垂直坑道で実施される可能性もささやかれていたが、実際には水平坑道で実施されたものと推定される。
2006年10月11日
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